フッ硝酸エッチングを使って研究するというのは、あまり聞かないものです。実際に検索してもそんなにたくさん出てきません。物理屋とって化学の勉強なんてほとんどしていないのでエッチングの液の反応を理解していない人が、結構います。シリコン洗浄についての本を読めば、大方の事は書いてあります。ここではあまり良く使わないであろうフッ硝酸について取り上げます。
フッ酸と硝酸との混合液をフッ硝酸と言います。シリコンの洗浄に関しては、シリコンエッチングのお話をしたように、フッ酸までの工程で充分です。フッ硝酸は、大掛かりなパターニングするときに使います。
化学反応式
フッ酸の反応式
4HF+SiO
2
→
SiF
4
↑(4フッ化シリコン)
+2H
2
O
6HF+SiO
2
→
H
2
SiF
6
(フッ化水素ケイ酸)
+2H
2
O
H
2
SiF
6
→
SiF
4
↑
+2HF
H
2
SiF
6
+H
2
O
→
H
2
SiO
3
+6HF
(パーティクル)
硝酸の反応式
Si+2NHO
3
→
SiO
2
+2NO
2
↑
+H
2
↑
フッ酸は、シリコンの酸化物と反応します。基板洗浄では、自然酸化膜除去をしていました。自然酸化膜自体は、2nmくらいなので数十秒で、水素終端されたシリコン基板になります。また加熱処理するなりして、酸化膜を100nmくらいつけたとしても数分フッ酸で処理すれば、水素終端されたシリコン基板になります。でも水素終端されたシリコン基板をエッチングするには、意図的に酸化させる方法をとります。硝酸を使うことでSi基板をウエット酸化させることができます。よってフッ酸と硝酸の混合液を使うことで、エッチング量を増やし大掛かりなパターニングが可能になります。
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